2011年5月23日月曜日

ヒストリーを語れない―書評:『なぜ日本人は日本をあいせないのか』

日本論が止まらないのとニコイチの話。

日本人の「シカタガナイ」の哲学と、日本人の被害者意識は、いずれも、社会によって決定された生活環境を人間にはコントロールできない何かとみなす、この根深い「有機体」イメージと関係しあっている。日本人の集合意識から消し去られるべき数々の誤ったイメージの中でも、これは、単独では最も罪の重いものである
なぜ日本人は日本を愛せないのか―この不幸な国の行方
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シー・シェパードが不気味だった件。

昨晩のNスペでシーシェパードのアホっぷりが地上波にさらされることとなった。漁協の人間に向かって「人殺し」と声をかける、嫌がっているのに顔写真を撮ろうとする。金を渡して鯨を離してくれと頼む。作業場所の入江に侵入されないように網を張る漁師に向かって「負け犬!本当は恥ずかしい仕事だって分かっているんだろ?」と叫ぶ。

ちょっと激烈すぎて声を失った。

2011年5月21日土曜日

ディズニーのプロパガンダ映画『わが友原子力』

前に少しだけ書いたが、20世紀半ばに米国で原子力発電が推進された頃、ディズニーはその体制に協力的で、それ用の宣伝映画を製作している。Youtubeにアップされていたので、ここに貼っておこう。

少しだけ補足しておくと、何もディズニーだけが原発推進に積極的だったわけではない。1953年にアイゼンハワー大統領が「核の平和利用」をスピーチしてから、原子力発電はアメリカの国策となった。その上で、明るい未来を作ってくれる夢のエネルギーですよということが声高々と喧伝されたのである。

それはほぼあらゆるカルチャーに見られる、当時の「時代の幻想」とでもいうべきもので、たとえば「新しい家族形態」というのもその1つである。古い人間関係に縛られない新しい家族の幸福、電化製品に囲まれた充実して楽しい家族生活というイメージで「核家族"Nuclear Family"」という言葉が登場したのもこの頃だった。











こちらの記事によれば、ピンポン玉とネズミ捕りで核分裂を表現する実験はその後もあちこちで人気であるらしい。うん、そりゃおもしろいか。小学校の理科の時間などでやってみてはいかがだろうか??

2011年5月20日金曜日

書評:偽装国家―日本を覆う利権談合共産主義

3.11の前と後で、この本の読み方は180°変わってしまった。
私は今まで世界各国に特派員として取材に行きましたが、こうした現象がどういう国で見られるかというと、発展途上国、それもドロドロの汚職まみれの国です。マルコス政権下のフィリピンとか、そういう国で見られた光景です。つまり、革命はもう起きないんです。起こす力もない。だったら権力の末端にしがみついて、そのおこぼれに与ろうという縁故主義なんです。日本はそこまで落ちてしまった。

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ガイジンが見たニッポン ― 書評:日本 権力構造の謎

菅直人は首相なのにエラくないのはなぜか?読めばわかる。

外国人の目に映るかぎり、たいていの日本人が、日々の生活の中で共同体の利害を個人の欲望や利害より優先させるという日本社会の要求を、おとなしく受け入れているように見える。ところが、この顕著な集団志向は、実は、300年以上も前の為政者によって作為的に社会に組み込まれた政治的所産なのである。そしてそれは今日でも、本質的には政治的方便であることに変わりはなく、日本人はそれに従うかどうかを選ぶことはほとんどあるいは、まったくできない。

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Japan the raper, and Japanese the rapee

原発のニュースを耳にすると明らかに体調が悪くなる。なぜか?

それはやり場のない怒りが湧いてきてしまうからだ。怒りはしかるべき相手に対して表明するならば有用だけれども、排出されず体内に留まるなら毒素にしかならない。


2011年5月12日木曜日

地動説ってどうなのよ

ガリレオのことを考えていました。

ガリレオと言えば福山雅治の主演したドラマが記憶に新しい。白衣でイケメンでちょっと変わった天才科学者「変人ガリレオ」が、ほんのちょっとした手がかりから驚くような推理を見せ事件を解決してしまうドラマ。独り言をブツブツ言いながら黒板に数式を書き殴り、数式を解くように犯人のトリックを見破ってしまう。「全ての事象には理由がある」という信念と隠れた下心がガリレオを事件解決へと駆り立てる!さぁて、はたして変人ガリレオはその天才的頭脳で恋のパズルを解くことができるのか!?

2011年5月11日水曜日

日本論が止まらない ― 書評:日本辺境論

自分も周囲も「日本人とは」式の議論が大好きだよなと思ったら。

私たちが日本文化とは何か、日本人とはどういう集団なのかについての洞察を組織的に失念するのは、日本文化論に「決定版」を与えず、同一の主題に繰り返し回帰することこそが日本人の宿命だからです。

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どうしても、世界標準を後追いしてしまう、世界ではと上段から来られると従わなきゃいけない気がする、そのくせ自分が標準を作る段になると自動的に思考停止、折に触れては日本文化が何だったか気になってしまうし、外国人が褒めてくれると妙に嬉しい。これが日本という確固たる形はないが、外来のものを常に後追いでアップデートしていく変化の仕方には一貫したパターンがある。私たち日本人のメンタリティを良くも悪くも辺境性と喝破するトンデモすれすれの内田節。

51番目の州ニッポン ― 書評:原発・正力・CIA

原発の父とも言われる正力松太郎の動きを1953年から56年にかけて克明に追跡した著作。アメリカの外交文書(CIA文書)を資料にしているところが画期的。


親愛なるジョン
最近、日本に関するNSC文書の実施の見直しが問題になっている。これは君の注意を喚起しておくべき重要な問題だ。君も知っているようにNSC一二五/六は特に「対日心理戦計画」(PSB D-27)の実施を指示している。(中略)D-27計画の目標を達成するために、もっと何かすべきかどうか意見を聞きたい。
国務次官補ウォルター・ロバートソン




2011年4月28日木曜日

ハイスタ復活!?NAVERよりちょっと詳しくまとめてみたい。

もうちょっと突っ込んで経緯を整理しておきたい。

 ハイスタ復活!?これまでわかっていることをまとめてみた。
活動休止中のロックバンド『Hi-STANDARD』のメンバーである難波章浩、横山健、恒岡章が26日12時にそれぞれのツイッターにてバンド復活をほ のめかす発言を同時に公開。メンバーの画像と野外音楽フェス『AIR JAM 2011』の開催も示唆するものだった。これまでわかっている情報を集めてみます。

2011年4月27日水曜日

start today

堀江さんの上告棄却ハイスタ復活のニュースが駆け巡った。
一夜明けた今日、僕はブログを書き始めることにする。


あ〜また一つ夢が叶った日だった☆ sweet dreams..(∪。∪) Zzz☆less than a minute ago via TweetDeck Favorite Retweet Reply


Hi-Standardは世紀末前後の数年間を大学生として生活していた僕にとって希望だった。リアルタイムで聴き始めたのは97年の"Angry Fist"。2年後の99年に"Making the road"がリリースになり、その後、一枚のシングルを出して、ハイスタは活動を止めてしまった。